弁護士曰く,Certificato di Idoneita Alloggiativaを準備すれば,必要な全ての書類が揃うことになった.これは研究所のLと申請に行ったときにも議論になった代物だ.このCIAでは,想像するに,「滞在許可を出している家族が一定の質の生活が保証できる住居にきちんと住んでいるのか」ということを証明しなければならないようだ.不法移民は経済的理由で狭い住居にたくさんの人数で居住してしまうので,これを排除しようというものだ.
プロセスは,大家などから住居の「公式な」図面を入手して,それを持ってMunicipio(日本でいう市区が複数に分かれている感じ,ローマ市は20弱ある)で申請手続きを行わなければならない.その後,役人がレーザー計測器を持って,家の諸元が図面通りかどうかちゃんとチェックしに来るのだそうだ.入手まで一ヶ月くらいだろうとのこと.ここまできたら,さらに一ヶ月くらい延びても,手続きがきちんとしている方がよいと判断し,図面を探してもらうことにする.大家は英語が出来ないので,弁護士と大家で直接連絡を取り合ってもらうが,(勝手な想像だが)この公式の図面というものがどうやら大家の手元にないらしい.
これを受けて弁護士から呼び出しがある.「公式な図面がないと,建築家に依頼してそれを作成してもらい,出来た図面を役所で認めてもらわなければならない.その依頼費用も安くはなく,なにより数ヶ月かかるだろう」ということだった.「たぶんCIAがなくても郵便局で申請書類を受け付けてくれるだろう.あなた方の場合は申請したという事実さえあればいいのだから,もうそうしてしまわないか?」との最終案を提示する.
申請が認められると,後日Questuraに出頭して指紋採取とともに,提出書類のチェックがあるらしい.恐らく,きとんとやる人と適当にやる人がいるのだと思う.後者に当たればCIAがなくても問題なし,不幸にも前者に当たって「再出頭,次回までにCIAを持参するように」と言われても,次の時にまたその人に当たるかは分からない.そのままでもいつかは最終的に受理されるというのが,弁護士の考えなのだと瞬時に理解した.もちろん「それでお願いします」ということにして,9月8日の午前中に弁護士と郵便局に申請に行く約束をする.
当日,弁護士とともに事務所近くの郵便局に行って申請手続きを行う.窓口の女性は書類を一回も確認しないで,あっけなく受理してくれた.恐らく,弁護士のことを知っていたのだろう.申請書類も代行して作ってくれて,ここまでやってくれて400ユーロだ.これまでにかけてきた時間と心理的コストと比べればものすごく安い.最後に「Good luck!」と言われて事務所を後にする.後は何回の出頭で決着するか,運任せだ.
これで念願の申請書控えが手に入った.家内も子供達もこれでようやく合法滞在となったわけで,これまで以上に派手に旅行に出かけることができるだろう.本当はバカンス前だったらよかったけどね.
おめでとうございました!ロング&コンプリケイテッドプロセスのようでしたが、無事に受領されることを祈念しております。
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