2010年9月21日火曜日

レンタカートラブルを経験(2)

Caianelloの自動車整備工場らしきところに到着して,そこで準備されていた報告書にサインする.すると,「私たちが出来るのはここまで」という信じられない発言が飛び出す.こんな時に切り返す適切なイタリア語はまだ分からない.どうやら直してくれるとか,代車を手配してくれることは期待できないことは分かった.

早速A社のアシスタンスセンターに電話する.すると,「そこだと最も近い営業所はNapoliだから,そこまでタクシーや鉄道で動いて下さい」という,何とも無慈悲なことをさらっと言ってくれるのだ.次にレンタルしたローマの営業所にクレームの電話をする.自分たちが貸し出した車両が故障したというのに,そのことに全く謝る気配もなく,「アシスタンスの言う通りにして下さい.一番近いのはやはりNapoliのようなのでそこに向かって下さい」と来た.

もう一度アシスタンスセンターに電話する.すると,「隣町に営業所があるようだ」と言う.その電話番号を聞いて連絡すると,片言の英語で「Casertaの営業所に連絡して欲しい」と言われる.地図を見るとCasertaはNapoliの30km手前のようだ.その方が好都合なので,早速そこに連絡.「代車は用意できるから,何とか移動してきて下さい.ただし,13時半から15時は昼休みだから」とのこと.その時は11時くらいだったこともあり,「CasertaではなくNapoliに向かおう」という決断をする.ゲストに電話して,目的地に先に行ってもらうことにする.

再び整備工場の事務室に入室し,近くの駅の場所を尋ねると,「ここから1kmです」と言うので,タクシーを呼ばなくても歩けそうだ.一応,親切に列車時刻を調べてくれたが,「次のナポリ行きは14時台ね」と言われ,力が抜ける.仕方なく駅まで徒歩で向かうが,1km行っても駅らしきものはない.近くの人に聞くと,「向こうに1km」と来た.1km先にはやはり駅はなく,次の人も「次の大きな交差点を曲がって1km先」...イタリア人の1kmの距離感覚はどうなってるんだろうか? 結局3km歩くことになる.

駅に着くと,Napoli行はちょっと前に出たばかりで,次の列車は本当に14時台だった.その30分くらい前にCaserta行がある.「Casertaに行ってそこで乗り換えた方がNapoliに早く着く」と駅員が言うので,駅構内のBarでCafeを飲んだりして時間をつぶしながらCaserta行を待つ.

Caserta行はイタリアらしくなく定刻にやって来て,順調に進行し15時ちょっと前にCasertaに到着する.時刻表を見るとNapoli行はガンガン出ている.その時,「そう言えばCasertaの営業所のオープン直前だな」と思い出し,早速電話をすると,「OK,車はまだある.営業所は駅のそばにあるから来て」と言われ,少し歩くとCasertaの営業所を発見,無事代車を借りることに成功した.

このレンタカーを翌日にNapoli中央駅の営業所に返却する.料金がどうなるのか大いに気になるところだが,特に何も言わなかったことを見ると,追加料金は払わなくて良さそうだ.電車代や電話代(国際にもかけてるから高い)を返して欲しいところだが,まあこれはイタリアだからあきらめよう.

それにしても,レンタカー故障時に代車手配がないのはおろか,タクシーなどの手配をせずに自力で移動させるとは何とも恐れ入った.新車に近い状態で整備不良なんて信じられない.それにしてもこれが出張最終日でなくて本当に良かったと思う.海外でのレンタカーの怖さを思い知った出来事だ.

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