ローマのブログを名乗っている割に,最近ローマのことを書いていない.仕事が本格的に始まって,平日はほとんど毎日朝から夕方まで出勤していて,ほとんど街に出ていないし,週末は二週間に一度はローマの外に出ているからだ.ローマの見所はいつでも見られると思っていたが,ちょっとは気合いを入れてあちこちを見ないと見切れないかもしれない.
そう思った訳ではないが,この週末,土曜日は子供達を連れてローマの中心部に出かけた.家内とは4月に買い出しや諸手続で結構街中に行っていたが,最近はご無沙汰だった.翌日曜日は日本人学校の運動会が予定されていて,余り遠くに行きたくなかったこともある.
子供達に「何を見たい?」と聞くと,「トレビの泉」や「パンテオン」の名が出てくる.運動会の組み体操でやるらしいのだ.やる前に実物を見るのもいいだろうということで,そのエリアに連れて行くことにした.
Fontana di Torevi(トレビの泉)はさすがに混んでいる.中央部は記念写真を取るのにも難儀する.トレビの泉は余りに有名だが,出来てから300年も経っていない,ローマの名所の中では新参者の存在だ.10年前は背を向けてコインを投げ入れる人をたくさん見た気がするが,今回と1ヶ月前の観察では,そんなにコインを投げている人をあまり見かけなかった.この泉の全景を写真に収めることは大変難しく,なかなかいい写真が撮れない.ここは泉の醸し出す涼しさをたっぷり満喫するに留めておだけで上等だろう.それにしてもあの物売りや物請いの存在だけは...あのピロピロ鳴るシャボン玉製造器は何とかならないものか.今度は夜に来てみたい.きっと光がきれいだろう.
次にPatheonに向かう.トレビの泉からはそんなに遠くない.ゆっくり歩いて10~15分程度だろうか.現存するパンテオンは紀元後118年にローマ帝国五賢帝の一人のハドリヌスが再建したもので,なんと1,900年が経過している.この人は遠征ばかりしていたように見えるが,こんなこともしていたのだ.言うまでもなくあのドーム構造,クーポラである.半球体の直径が43.3mだ.こんな巨大な物が建設機械も原始的だった当時に良くできたものだ.クーポラの頂上部は天窓が開いているので,光が差し込む.これがまた神秘的できれいだ.現在は,西側部分が修復工事中で外側は櫓が組んである.
パンテオンには,あのラファエロの墓がある.説明書き(英語有り)を読むと,150年くらい前に本当に遺体が入っているか確認作業があったらしく,きちんと発見されたようだ.よく開けてみるものだと思うが,その遺体が本当にラファエロかの保証はないだろう.この類のものはそのように思っていればよいのだ.
続きは次回.
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