2010年5月13日木曜日

オスティア・アンティカ(1)

ローマ中心部から南西方向にだいたい30kmくらい行ったところ,Fiumicino空港の少し南にOstiaと呼ばれる地域がある.Tevere川河口部に位置し,古代ローマの外港として栄えたところだ.Tevereの川筋が変わり,より大きな港が建設されたために,紀元400年ごろにはもう衰退してしまった街だ.この昔の街の部分をOstia Anticaという.

この前の日曜日にOstia Anticaに行ってきた.衰退し廃墟となりTevereに埋まった街は現在では遺跡となっている.入場料は大人6.5ユーロ,18才以下の子供は無料である.まあ良心的だ.ローマ市内からのアクセスは便利で,メトロB線のEur Magliana駅でLido線(15~30分間隔で運行)に乗り換え,そこから5つめのOstia Antica駅で下車,時間はMaglianaから20分程度だったと思う.駅からは5分も歩けば遺跡の券売所がある.

最盛期には10万人くらいは住んでいたらしく,遺跡の規模は想像を超えた大きさだ.長手方向に1.5kmくらいはあったのではと思う.まじめに全部見ようとすると1日では済みそうにないくらいの量だ.遺跡の目抜き通りは石畳で松の木がたくさん生えている.この前に行ったForo RomanoやPalatinoの丘よりも緑は多く,日差し強い日でもややしのぎやすいのではないか.ちなみに,意図的に緑が多く植えられているのではなく,基本的に放置されていて自然に生えていたからだろう.

左の写真のように,かつて住居だったり倉庫だったりした部分は壁の一部が残っている状態である.ぺたぺた触ったり,登ったりすることも可能だ.子供達にはちょっとしたアスレチック気分が味わえる.彼らにとってはForo RomanoやPalatinoの丘よりも断然楽しそうだ.遺跡に座って堂々と持参したおにぎりやサンドイッチを食べても問題なし.客観的に見てもほほえましい様子に,「写真をお撮りしましょうか?」と声が掛かる.

続きは次回.

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