さて,まだ修理は完了していないのだが,先日予告したタイヤのパンクの話である.先週金曜日は終日自宅で仕事することを決め,朝,子供達を学校へ車で送りに行く.10月以降は,特に雨が降ると,ものすごい道路渋滞でオフィスに辿り着くまでにものすごく時間がかかるので,終日デスクワークの日は自宅の方が何かと効率がいいのだ.
学校からの帰り,自宅へのアクセス細街路と通っていると,目の前でゴミ収集車がいる.これにつかまると,収集作業終了までその後ろで待たなければならない.しかし,一箇所だけこれを回避できる場所があるのだ.そこで何の迷いもなく回避する.しかし久しぶりだったので,回避ルートを間違えてしまった.その途中で両側の路駐で道が著しく細くなっている所に入り込んでしまい,そこでタイヤが角張った縁石の角にぶつかる.やや変な音がしたが,速度がそんなに速くなかったのでまさかパンクまでは想像しなかった.
しかし,その直後に,徒歩ですれ違った人が車を指さして何か訴えている.「やっぱパンクか...」とつぶやく.確認すると本当にパンクだった.自宅まで数百メートルの位置なので,もちろんそこまでそのまま走行する.
幸い,アパートの駐車場は建物下のピロティーなので,雨が降っていてもぬれずにタイヤ交換が出来る.免許を取ってから二度目(前回は十年以上前)の経験だが,後輪をスペアタイヤに付け替えて,外した後輪をパンクした前輪と替える作業は,30分もかからないで終わる.まずは一安心だ.タイヤの側面がぱっくり割れており,これでは新しい物と交換するしかない.
次はタイヤ探しだ.以前に窓ガラスを割られた時に世話になったルノー指定の整備工場に行けば,同じタイヤのストックがあるかもしれないと思い,自宅からは10km弱離れているが,そこに行くことにする.整備工場に到着すると,前回お世話になったスーパーマリオ見たいなひげの工場長?がいたので,つたないイタリア語で「タイヤを交換したいんですけど」と言う.すると,ほんのちょっとは英語で話そうとする若手スタッフをよこして,「タイヤがあるか確認しよう」ということになった.
見てもらったが,残念ながら手元に同じタイヤはなく,「少し特殊なタイヤだから取り寄せる」ということになり,「パンクしたタイヤだけ置いていって欲しい.来週火曜日の午後5時に取りに来て」ということになった.「費用は改めて携帯に連絡するから(いくつか聞き取れた単語からの想像)」とだけ言われ,名前と携帯電話番号だけ教える.
前回の窓ガラス修理の時も確かそうだったのだが,自宅住所を聞かれていないのだ.公的な修理依頼書のようなものもなく,いわば口約束だけである.またまた不安な気持ちになるが,前回と違って車両本体は乗って帰ることになったので,まあいいかということでその日は退散する.
指定された日時までに結局連絡がなく,本当に出来ているのか疑いながら火曜日夕方に整備工場に向かう.到着するや”スーパーマリオ”がやって来て,「何だ誰も電話してなかったのか(ここは想像)...タイヤが特殊だからまだまだ時間がかかるんだ」ということだった.結局,「まだよく分からないけど12月16日くらいかな?」と言われ,すごすごと退散.はあ...しばらく遠出は控えなければならない.
先日のボイラー修理の時も同じだが,こちらの技術屋には「細かいことはいいからオレに任せておけ」的な発想が強いように感じる.これには,面倒だからということと,自分の責任範囲ではプロ意識が強い(出来ないことははっきりと出来ないと言い,出来ることはマニアックに対応する)ということから来ているように思われる.そして,大変親身に振る舞いながら,出来ないことまで出来るかのような曖昧な態度を見せて,最終的に出来なくて顧客に不興を買う可能性がある日本の技術者との対比が頭に思い浮かんだのだった.どちらがいいかは微妙なところだが,先週末の一連の出来事を通じて,イタリア式も実は悪くないなと思っている自分がいる.
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