2010年12月7日火曜日

ボイラーが壊れる

先週金曜日は一日ついてなかった.朝,子供達を学校に送った帰りに車のタイヤがパンクし(この顛末は後日),夜にシャワーのお湯が出なくなった.

我がアパートは,給湯と暖房は全てボイラーに依存していて,このボイラーが故障したのだった.ボイラーは我々の前の入居者もさんざん苦労していたらしいことは聞いていたが,これまでのところ幸い故障せずに使えていた.やっぱりダメだった.

問題は,発覚したのが週末直前の金曜夜だったことと,まだ修理を依頼できるほどイタリア語が出来ないことだ.どうせ技術者は英語が出来ないに決まっている.仕方ないので,翌朝にこれまでもさんざんお世話になっている日本人会のM氏に泣きつく.大家に至急連絡を取ってもらい,対応を協議してもらうことにした.

ボイラーの故障の度に大家は彼が信頼している技術者に対応してもらっているらしく,その技術者にM氏から連絡を取ってもらう.ひょっとすると土曜日午前中なら可能性があるかも知れない.ところが,その日と翌月曜日に大仕事があるらしく,行けても月曜夜か火曜朝になるとのことだった.それまで暖房無し,シャワー無しを覚悟した.

日曜日の朝,M氏から電話があり,「今日の12時くらいに技術屋が来てくれることになった」とのうれしい知らせが入る.大家が「小さい子供がいてかわいそうだから日曜日だけど何とかしてあげて」とお願いしてくれたらしい.イタリアでは「小さい子供」の存在は大きな武器だ.実は寒さに震えているのは大人の方なのだが...

12時に待ちかねた技術屋が来てくれる.原因はすぐに発覚し,その部品を交換するだけで再びボイラーが動き出した.彼は大変真面目で,単に動き出したことに満足せず,我々を巻き込みながら,念入りにボイラー内のガスの燃焼状態を確かめ始めた.また,「水道のフィルターを交換した方がいい」,「リスカルダ(暖房)の栓を取り替えた方がいい」というアドバイスももらった.建築設備全体の技術屋なのかも知れない.かわいそうに,その途中で彼が足を痛めてしまったほど熱心だった.これまでの経験上,イタリア人はこのあたりのプロ意識(時として独善的だが)を感じること亜出来る.

1時間少しで作業が終了.日曜日に来てくれたので,料金は日曜特別料金の100ユーロとチップ20ユーロを併せた120ユーロだ.請求は大家に行くと事前に聞いていたのだが,結局私が支払う.「領収書をくれない?」と聞くと,「大家に送っておくよ」という.支払ったのは私なので,なんでこちらにくれないのか不思議である.支払いの不透明さも,またイタリアだ.

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