ローマに来てから3週間が経とうとしていた先週末,そろそろローマらしい観光スポットに行きたいと思っていた.先週の中頃に街中を歩いていると,知り合いと偶然すれ違った.博物館や美術館をはしごしていたらしい.聞くとどうやら,今は文化週間だから多くの美術館や博物館が無料で見られるとのこと.毎年4月の中旬くらいに文化週間が設定されているらしい.生活関連のことばかりに気を取られていて,全然知らなかった...
それでも週末まで文化週間だったので,日曜日にcolosseo行くことにした.子供達にはあのような雄大な施設は受けがよいだろうから.オフィスに出勤する日はほぼ毎日眺めるColosseo,中に入るのは新婚旅行以来12年ぶりだ.前回と違うのは,Colosseoに隣接するForo RomanoとParatinoの丘もColosseoとセットの入場券となっていること.文化週間中は全て無料だ.
問題はどこで入場チケットを手に入れるかだ.Colosseoはとんでもなく並ぶだろう.Foro RomanoとPalatinoの丘は,大体どんなガイドもForo Romanoからスタートするから,Palatinoの丘から入るのが最も空いているに違いない.実際Palatinoの丘に行ってみると大して並ばすに入場券をゲット.早速中に入る.子供達には,「Colosseoは最後に行くからそれまで我慢して付いてきてね」と諭す.
実は,新婚旅行で来た時は,時間の都合でForo RomanoとParatinoの丘はきちんと見ていない.高校時代に世界史を選択せず,その後大学で土木を専攻したくせに,インフラ整備で有名な古代ローマの勉強をきちんとしていなかった浅学の身だ.今は塩野七生先生のローマ人の物語シリーズを完読し,基礎知識は(忘れているところも多いが)それなりにある状態だ.
言うまでもなく,Foro RomanoとParatinoの丘は古代ローマの政治の中心地だ.共和制時代の有名政治家,帝政時代の皇帝の多くが居を構えた.残念ながら,ほとんどの建造物は当時の原型を保っていない.中世から近世にかけて,これらは格好の石材の供給源となっていたらしいからだ.それでも見応えは十分.残念ながらあまりの混雑で,Casa di Augusto(アウグストゥスの家)は断念,次回に挑戦したい.
日本では見られない建造物を目の当たりにしたせいか,私がせっせと一眼レフで写真を撮りまくっていると,「僕たちも撮りたい」と子供達が言い出した.「これでぶつくさ言わずに付いてきてくれる」と思い,デジカメを貸す.アングルを気にして上手に写真を撮ろうとしている様子を見て,価値のある史跡の秘められた力にある種感動する.
なお,Foro Romanoは複数の丘に囲まれた窪地に立地しているようだから,Paratinoの丘からスタートすれば,最初に長い坂を上れば後は基本は下りとなり,個人的にはおすすめだ.ただし,Foro Romanoは緑が少ないので,強い日差しにご注意を.
長くなったのでColosseo編は次回のお楽しみ.
0 件のコメント:
コメントを投稿