ローマに来てからというもの,まさに「郷に入りては郷に従え (Do as the Romans do)」ではないが,見知らぬ人に対しても極力挨拶するようにしている.店に入る時,住居の敷地内で人にすれ違った時,その他にも挨拶をする状況が結構ある.朝はBuongiorno!,夕方はBuonasera!,お店を出る時には店員にArrivederci!.こちらから仕掛けなくても,向こうから声をかけてくるから自然と応じざるを得ない.
それにしても気安い人たちである.単に挨拶を交わすだけでなく,いろいろと話しかけてくる.こちらが言葉が分からなくて困った顔をしていてもお構いなし.今のところ,Sorry, I cannot understand Italian!というしかないのだが,この程度の英語が全く通じない.ようやくイタリア語の単語を連呼したり,つなげてみたりして話す余裕が出てきたが,返答はもちろん全く分からない.ローマの人たちとのコミュニケーションの悪戦苦闘の状況は今後もたくさん出てくると思うので,こうご期待.
しかし,挨拶すると気持ちいいのもである.「俺は生きてるぞ!」と宣言しているような気持ちにもなる.このようなことは,日本にいる時には全く感じない.みんなが当たり前のようにやっていることは,やはり同じようにやると気持ちがいいのだろう.日本ですれ違った人に「こんにちは!」とやったら変な目で見られるだけだし,下手すると変質者扱いである.まずは他人を疑ってかかる精神が,日本人に蔓延している.これが内向きの精神構造につながっているのではと考えざるを得ない.
それでも,総じて年配の方はきちんと声をかけてくれるのだが,もう少し40歳代くらいになると,その割合が激減するように感じる.もう十年もすると,ローマでも気安くChao!と言えないような雰囲気になってしまうのだろうか...何とも惜しい.
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