2010年4月23日金曜日

初めての行政手続き

人から聞いたり,ネットでいろいろ調べたりしていると,イタリアで生活するのに二つの行政手続きが必要らしい.一つ目はcodice fiscale,税番号である.銀行口座やアパートの賃貸契約をするのに不可欠らしい.二つ目はpermesso di soggiorno,滞在許可証である.文字通りこれがないと不法滞在となってしまう.

滞在許可証は,90日以上滞在する場合には,到着後8日(土日祝を除く)以内にquesturaと呼ばれる警察本部に出頭して,申請するらしい.到着して1週間くらい経ったある日,日本大使館に用事があったので,その近くにあるquesturaに試しに行ってみた.しかし,「ここではない」と言われて出頭場所の住所と行き方を書いたメモを渡された.最新の地球の歩き方ローマ編に書いてあった通りのところに行ったのに...替わりに示されていた場所は結構郊外だ.まあ,まだnulla osta(滞在ビザを取るのに必要なものらしい)が出ていないから,行っても無駄足だろうと思って,やめてしまった.もちろん,今日現在まだ出頭していない.仮にnulla ostaがあっても,ホームページで先達の経験談を見ていると,ものすごく取得に時間がかかるようだ...もはや,帰る頃にはもらえるのかなという気分になっている(笑).

一方の税番号であるが,これは比較的簡単に取得できた.昨日ようやくアパートの賃貸契約を結んだのだが(その様子は後日),これに必要だったからだ.アパート契約を予定していた先週金曜日に,「契約にcodice fiscaleが必要だから至急取りに行って欲しい」と突然言われ(最初から行って欲しかった...),その足でTrastevereの税務署(Agenzia delle Entrata)に出頭.しかし案内カウンターで,「月曜日朝にまた来て」とにべもなく言われ,記入フォーマットだけもらって税務署を後にした.その後インターネットで先達達の経験談を見ると,「一日に処理できる数が決まっている」,「朝7時から並んだ方が良い」といったことが書いてある.それで月曜日に来いと言ったのかと妙に納得(イタリアだからしょうがないか).

週明けの月曜日,8時に税務署に行ってみた.すると,入口の前に既に何人かいた.「3番目か,7時に来なくて良かった」と思っていると,「私はdieci(10)だから,あなたはundici(11)」といって女性が11と書いた紙切れをちぎって渡してくれた.どうも申請者側が勝手に受付番号を作っていたのだ.なかなかやるじゃん.既に9人来ていたのだった.受け付けが開始される8時45分には40人ほどになっただろうか.その5分前に,誰かが音頭を取って整列が始まる.大声でundici!と言いながら11番目に並ぶ.

「毎日こんなに税番号を申請しに来るの?」と思った.そんなに滞在希望者が多いのか,あるいは跳ねられ再挑戦する人が多いのか.担当者によって同じことが通用したりしなかったりするお国柄,いやが上にも緊張が走る.なにより俺にはまだ滞在許可証がない! しかし,受付が始まってみると,並んでいた人たちが様々な用事で出頭してきていることが判明する.税番号申請としての受付番号は5番目だった.やれやれ.

開始から15分後,以外に早く順番が回ってきた.電子案内板が「EB0005は8番窓口に来るように」と言っている.8番はどこだ? 近くには9~16番はあるが8番はないぞ...向こう側か! とにかくサインが全然なっていない.窓口担当者に申請書をパスポートを渡す.英語で話し始めてくれてホッとする.やっぱり「シェンゲンビザはないの?」ときた.「申請中でもう少しで取れると思う」と答えると,手続きを進めてくれた.3分後に仮書類を入手(正式版は1ヶ月後くらいに送られてくるらしい).初めて行政手続きが成功した瞬間であった.さて,次は長期戦だ.

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