2010年7月14日水曜日

死に行く街:Civita di Bangoregio

翌日曜日,Bolsena湖の南岸の街Martaを出発して,その近くにあるCivita di Bagnoregioに向かう.どんな街か,まずは写真をご覧あれ.

凝灰岩という火山岩の地形が風雨で浸食されて出来たと思われる台状の地形の上に,その街はある.中部イタリアの多くの都市は,このような地形の上に成立してきた.不安定な中世には敵から街を守るために最適な立地であるが,敵がいない現代では街の出入りに大きな不利性を抱えることになる.

Civitaには隣町のBagnoregioから橋が架けられている.これはもちろん車両進入禁止だ.観光客は橋の手前の駐車場に車を泊めて歩いて渡らなければならない.パーキングチケットは近くのBarで購入(2時間1ユーロ).この橋はずっと昇りで,Civitaに近づくと勾配が大きくなる.距離は500mはないくらいだろうか.それでも街に入る前に一汗かける.

街は半径200mといったところだろうか.一見100件くらいは家がありそうだが,2~3のお土産屋さんとレストラン以外にはあまり人の気配はしない.何せ人口は20人程度とのこと.あまりの不便さにみんな出て行ってしまった.それで死に行く街と呼ばれているのだ.それでも,建物の周りには精一杯花が飾られてある.死に行く街と言われていることに抵抗するかのように...

観光には2時間もあれば十分すぎる大きさだ.車がないと行くのは難しいが,車があれば足を伸ばす価値はある.その際は,近くのOrvietoと組み合わせればよいと思う.なお,お土産屋では雲海から街全体が顔を出している写真とポスターが売られている.秋や冬に来れば,また違った景色が見られるのかもしれない.次回はOrvietoの様子.

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