今朝の出勤時,いつも通りColloseoのバス停でバスを下車し,オフィスまで徒歩で向かっていた.その途中で大きな交差点を通る.歩行者用信号が青に変わり,颯爽と歩を進めた時,目の前を右折してきた車が高速で通過した.一瞬「あっ,ぶつかる!」と思ったほどの至近距離だ.その時,この車のドライバーがこちらをにらんでいたように見えた.にらみ返そうにももう次の車も接近してきている.不快な気分を抑えながら,足早に交差点を渡りきった.
それにしても,ローマ市内はどこでも道路を横断するのに難儀する.それを理解していて,十分に気を付けているつもりでも今朝のようなことがある.観光都市なのに歩行者に大変冷たい街である.先進国でここまで歩行者が蔑ろにされている国も珍しい.
先日から,ローマの交通事情について,少しずつ資料や統計から理解しようとしている.まず驚いたのがローマにある車の数である.よく,モータリゼーションがどのくらい進んでいるかを単純に理解するのに「人口千人あたりの自動車登録台数」という指標を用いる.ローマ市のこの指標値(いわゆる乗用車のみ),何と707台である.
「何と」と書いているのは,東京都は千人当たり242台だからである.東京だって,車の洪水という感じがしないではないが,その3倍弱も車があるのだ.しかも,ここ5年くらいは毎年数万台の車が増えているようだ.街中を車が我が物顔で往来する姿が,この指標値からも想像できるのではないかと思う.まさに車優先社会の面目躍如だ.
なお,ローマではやたらとオートバイを目にする.そう思ったら,オートバイは人口千人当たり144台だそうだ.東京都のそれは31台だから,4倍以上! 街路上ではとにかく神出鬼没だ.
交通事故の状況について,そのうちまじめに調べてみたい.その報告は改めて.
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