2010年7月26日月曜日

渇水が心配?

もう随分とお目に掛かっていないものがある.それは「雨」だ.恐らく7月にはローマでは一度も降っていないのではないだろうか.一方,気温の方はというと,先々週の酷暑が嘘のように,さわやかな日々が続いている.明け方には20度以下に下がし,最高気温も30度をちょっと超える程度だ.湿度も全然ないし,毎日こうだとホントに過ごしやすい.

それにしても,渇水は起きないのかと思ってしまうくらいに雨が降らない.古代のローマ水道の一部は現在でも実際の水道として利用され,例えば市内の泉に水を供給しているらしいのだが,それらも雨が降らないからといって供給がストップするようなことはどうやらなさそうだ.昨日見たナボーナ広場の噴水,トレビの泉,スペイン階段前の噴水,ポポロ広場の噴水でも,そんなことはお構いなしに水が蕩々と流れていた.

ローマの年間降水量は700mm強で東京の半分だ.ローマを流れるテベレ川の上流に位置するペルージャでも年間900mm弱,水源地はイタリア半島の背骨であるアペニン山脈で,そこはもうちょっとは降るだろうが,アルプス山脈を水源とするポー川と違って,標高が低いから雪解け水が豊富に供給されるようには思えない.それでも,北部ほどではないが,イタリア中部にも自然湖が多いし,大地に水自体は多く存在するのかもしれない.

日頃から多少聞きかじっている河川工学の知識から考えて見る.テベレ川は標高1,200mから流れ出て400kmを下る.例えば標高2,600mから流れ出て320kmを下る利根川と比べると,遙かに流れが穏やかである.流域人口も利根川と比べて全然少ない.だから,ダム湖を作って水を貯めておく必要性は低いのだろう.地図を見てもテベレ川にダム湖はないようだ.

まあ簡単なデータを見ながら考えては見たが,今日はここまで.ローマに供給されている水は一体どこから来ているのかが,非常に気になってきた.機会を見て調べてみたい.

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