2010年10月16日土曜日

高速道路料金所における無人ブースの不思議

イタリアの幹線高速道路は基本有料である.そのため,日本のように出入口には料金所なるモノが存在する.TELEPASSというETCに相当するシステムがあるが,その利用率は大変低い.ハイウェイカードのようなシステムもあるようなのだが(今度仕事で有料道路制度をちゃんと調べます),これも利用率が高くなさそうだ.それ以外は日本のNEXCOのように,入口で通行券を受け取り,出口で利用距離に応じた料金を支払う方式である.この利用者が圧倒的に多く,日本ではほとんどお目にかかれなくなった集約料金所(例えば東名で言えば東名川崎インター直近にある本線上の大型料金所のこと)の渋滞が健在である.

出口で料金を支払う時に,有人ブースと無人ブースがある.有人ブースでは通行券を渡して表示された料金を支払う.50ユーロのような高額紙幣を出すとイヤな顔をしてブツブツ言っているが,きとんとお釣りはくれる.私のこれまでの感覚的な観測によれば,1台当たりの所要時間は15秒程度で,1分当たり4台くらいは通過できる.

無人ブースでトラブルがあるとやっかいなので,つい最近まで有人ブースを必ず選んでいたのだが,昨日間違えて無人ブースに並んでしまった.おそるおそるマシンの前に辿り着いて観察すると,通行券を指定場所に投入し,表示された料金を紙幣やコインの投入口に入れるとゲートが開き,お釣りと領収書を受け取って退出する仕組みで,別に奇抜なモノではなく一安心.100ユーロ以上の高額紙幣は使えず,コインも2ユーロや5セント以下が使えないといった制約があるらしく,紙幣もしわくちゃだと投入が難しいようだが,あまり壊れているところを見たことがないので,支払機はそれなりに信頼性がありそうだ.

しかし,支払機の前に来て通行券を投入してから,お金を探し始めるドライバーが多いことには閉口した.結構な距離を乗っても10ユーロもしないのだから,最初からユーロコインや5ユーロ札を用意しておけと言いたくなる.これも後ろの行列を全く気にしないイタリア人の真骨頂だ.

結局,無人ブースでは一台通過するのに30秒くらいかかるのだ.有人ブースよりも圧倒的に効率が悪い.普通は省力化とスピードアップのために機械化をするはずなのだが,ここでは単に収受員が楽をするための支払機導入になっているのではという気がしてならない.

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