先週末の土曜日.その前の土曜日に続いて,この日も朝から快晴だった.そこで,ローマから日帰りできる観光地に行くことにした.残された場所はあまりない.ふと,昨年春に地震のあったL'aquilaはどうなっているのだろうかと思い立った.9月に仕事で行く可能性があったのだが,結局行けなかったので,思い立ったが吉日,いいチャンスだ.
ローマからは高速道路A24号線で一直線だ.一時間もあれば着くかと思っていたが,思ったより距離があり,結局一時間半くらいでL'aquilaに到着.標高が700m以上のようで,確かにローマからはアップダウンを繰り返しながら,全体的にはちょっとずつ坂を登っていく感じだ.L'aquilaの周辺の山は,既に山頂が雪に覆われていた.どうやらウィンターリゾートも盛んなようだ.
高速道路では,特に地震の影響を感じさせるものは皆無であった.「もうそれなりに復興しているのかな?」と思いながら,インターを降りて街に入る.すると,あちこちでひび割れた建物や崩壊した壁が残っている.道路もところどころ閉鎖されていて,カーナビがあまり役に立たない状況だ.それでも,この段階では街が死んでいるようには見えなかった.
次に気になったのは,有名な観光施設が崩壊しているかどうかだ.まずは,カトリックの”聖なる扉”の由来となったSanta Maria di Collemaggio教会に向かうことにした.これは旧市街の南東部外縁にあり,そのそばに大きなバスターミナルと駐車場があったので,そこに駐車してそこから徒歩で教会に向かう.
教会前の広場空間に到着.ここには石畳でもあったのだと想像されるが,地震後一年半が経過した現在でも,全く修復されず,単なる土の広場だ.教会の外側には特に大きな損傷はなさそうだったので,一安心.
しかし,中には入れない.恐らく内部の崩壊がひどいのだろう.教会の横では,軍隊のような警備員が車両に常駐して,来訪客(我々の他に一組いた)をじろっと見ている.これ以上,ここにいても仕方ないので,美しい教会の外観が拝めたことに一応の満足をして,ここを立ち去ることにした.
次に,旧市街中心部にあるいくつかの施設に向かうことにした.徒歩で行こうとしたのだが,バスターミナルから旧市街の中心のDuomo広場に向かう地下道は閉鎖されているし,階段のある街路もいまだに閉鎖されていて,警備員が見張っている.あまりの街路と建物の状態がひどく,思わず息をのむ.仕方ないので,旧市街に入れるところが別にないか,車で探すことにした.続きは次回.
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