2010年8月30日月曜日

パレルモから足を伸ばすべきモンレアーレ

シチリア滞在2日目の午前はパレルモの2つの礼拝堂を見学し,次の滞在地Agrigentoに向かう.距離にして100km強で,高速道路ではないにしても,1時間半もあれば到着する距離だ.直行するのは何となくもったいない気がしたので,パレルモから南に10kmくらいにあるMonrealeに行くことにした.

モンレアーレはパレルモの王宮と同様に,アラブ=ノルマン様式のDuomo(教会)と王宮がセットになっている.街自体は山の斜面に展開しており,パレルモの街が遠くに見通せて,なかなかいい景色だ.崖下に大きな有料駐車場が整備されていて,路駐場所の心配しなくて良い.

まずは教会へ.内部はパレルモのCapella Palatinaのように金ぴかである.しかしその規模は遙かに大きい.その豪華さに思わず息をのむ.ちなみに入場は無料で,たいへんうれしい.

次に教会に隣接するChiostroに入る.こちらは一人6ユーロくらい必要だったと思ったが,結論から言うと見る価値はある.王宮内の正方形の中庭の周りに,いろいろな装飾が施された柱が取り囲んでいる.写真だと今ひとつの感があるが,実物は壮観である.パレルモの王宮の中庭よりは確実に感動する.

モンレアーレはこれだけ行けば十分だろう.以上で時間にして1時間強だ.レンタカーがあればパレルモからの往復で3時間もあればよい.是非足を伸ばしたいところだ.

2010年8月29日日曜日

見所があったシチリア最大都市パレルモ(2)


パレルモの見所は前回のアラブ=ノルマン様式の建築群だけでなく,バロック様式のものも充実しているようだ.パレルモの軸線であるVia Vittorio EmanueleとVia Maquedaが交差するQuattro Canti地区にバロックの傑作が数多く存在する.
Quattro Cantiは交差点の4つの角に展開する三階建てのバロック建築だ.4面で共通のファサードとなっていて,なかなかしゃれた交差点だ.ただ,交差点がそれほど大きくないので,見所の割には今ひとつインパクトがないように感じるかも知れないのが残念だ.そのそばのPretoria広場には見事な噴水があるのだが,(たまたまか?)水が出ていなかったので,これまた今ひとつの感があったが,Michelinの英語版シチリアガイドブックには夜のきれいな噴水の写真が載っているので,本当は夜に来るべきなのかも知れない.

このPretoria広場のそばにはLa Martorana教会とSan Cataldo教会がある.これらは近世のバロックではなく,ノルマン時代の12世紀の建築物だろう.内装も金ぴかではないものの,質素ながら色彩は豊かである.

滞在初日の見学はここまで.夜はホテルで紹介してもらったトラットリアでシーフード料理を堪能する.それにしてもシチリアではレストランがどんなに早くても夜8時からというのが一般的のようだ.子供連れには少々厳しい.オープン早々の8時に行っても,我々以外にはほとんど客がいない.それでも夜9時を廻る頃には結構な賑わいを見せている.そう,イタリア人は晩ご飯が遅いのだ.

翌日朝,2つの礼拝堂,Oratorio del Rosario di Santa CitaとOratorio del Rosario di San Domenicoを見に行くことにして,パレルモを後にすることにした.これらを含め周囲5つの教会群の共通チケット(一人5友ユーロくらいだったか?)を購入しなければならないが,チケットオフィスがこれまたイタリアらしく大変分かりづらい(苦笑).いずれも内壁と一体となっている彫刻群が大変素晴らしいので必見だ.

今回は時間の都合上,博物館系には足を運ばなかった.これらはいつかチャンスがあれば.

さて,ガイドブックの地図を見ていると,パレルモでは徒歩で見所を廻ることができそうな気がするのだが,実際は主要ポイントが結構離れている.そのため今回は車で廻ることにしたのであるが,問題は駐車場だ.ところどころ駐車禁止場所に堂々と止める勇気が必要となるかもしれない.公共駐車場には,こちらが頼みもしないのに勝手に誘導してちゃっかりチップを要求する不届き者がたくさんいます.

2010年8月28日土曜日

見所があったシチリア最大都市パレルモ(1)

パレルモはシチリア島の中で最も人口(約60万人)が多い.船から見た限りでは,規模は違うが,湾と両側を山で囲まれた天然の要害の鎌倉のような感じの地勢に見えなくもない.シチリアは紀元前6世紀くらいにギリシャの影響を受けて発展したが,その頃はギリシャから近い東部と南部が中心であったようだ.恐らくその後のローマ帝国時にパレルモを含む北部が発展しだしたのだろうと想像する.その後はアラブ,ノルマン,アラゴンの支配を受けてきたので,これらの影響を強く受けたギリシャ様式,アラブ=ノルマン様式,バロック様式の建築物がたくさん残っている.ギリシャやバロックはシチリア中にあるのだが,アラブ=ノルマン様式はたぶんパレルモとその近郊でしか見ることができないのではないだろうか.

ここパレルモでは一泊することになっていた.到着後,予約したホテルに向かう.しびホテルはかつて住居だった部分をホテルに転用したらしく,入口が分かりにくかった上に,建物入口とレセプション入口で鍵が掛かっているので呼び鈴を鳴らさなければならない.逆に言うとセキュリティーレベルは高い.治安の悪いと言われているここシチリアではこのくらいやらないと危険なのだろうかと思わず考えてしまったほどだ.使用予定の部屋の清掃が済んでいなかったので,荷物だけ預けて観光に繰り出す.ちなみに駐車場は前面道路に路駐を余儀なくされる.中央駅から近いのに人通りも少ない街路だったので,思わず車上荒らしにあってしまうのではと心配になったが,結果から言うとトラブルはなし.

まずは何と言ってもアラブ=ノルマン様式の王宮Palazzo dei Normanniと併設されている教会Cappella Palatinaだ.王宮は議会場となっているので,火曜から木曜は見られないようだ.それ以外は主要な部分をガイド付き(イタリア語のみ)で見ることができる.今回は月曜日だったのでもちろん見学可能だ.それでも,やはり感動するのは王宮よりは教会だ.金をふんだんに使ったモザイクの内装は,往事の支配力と経済力の強さを物語っている.キリシタンではないので,教会を見ても正直言えばそんなに感動しないのだが,ここは別格のようだ.

次に向かったのは王宮近くの教会San Giovanni degli Eremitiだ.教会自体は機能していないようで,修復工事中であったが,一人1.5ユーロくらだったと思うが,鐘楼に昇ることは出来る.そこからはこの教会独特の赤茶けたドーム群と王宮,パレルモ中心部の素晴らしい景色を眺めることが出来る.ここはお薦め.次はやはり王宮近くの教会Cattedraleに向かう.これは一転して白を基調とした内装で,金ぴかを見せられた後には何となくホッとする(笑)が,その大きさは結構圧倒される.ノルマン時代のパレルモは裕福だったのであろう.

続きは次回.


イタリアのフェリーを初体験(2)

さて,17時になりカウンターが開く.5番目くらいに並んでいたが,さくさくと進み自分の順番が回ってくる.インターネットチケットを見せると,「18時に車の積み込みを開始するから」とだけ英語で言われて,インターネットチケットをそのまま返却される.その後,他の乗客にも確認すると,インターネットチケットにバーコードかチケット番号が入っていれば,これがそのまま搭乗券になるということらしかった.ホント,Webにきちんと書いておいて欲しい.

17時半頃に桟橋のゲートが開く.入口ではインターネットチケットを見せるだけでOK.埠頭に指示通りに並んで乗船を待つ.係員がやってきてインターネットチケットを確認し,そこに部屋番号を直接書き込む.インターネットには車の船への運び込みはドライバーだけで,同乗者とは別々に乗船すると書いてあったのだが,これも違うようで,結局家族揃って車を乗船させることに.

車を止め,荷物を取り出していざ船室へ向かう.カバン数を減らすために大型のキャリーバッグにしたのだが,これが間違いで,駐車デッキからロビー階まで,エレベーターが使えず階段を昇らなければならない.いずれにしても6階のロビー階に到着し,今度はエレベータで船室のある9階に向かう.エレベーターホールで部屋の鍵を受け取り,いざ入室.部屋は狭いが,きちんとベッドが4つ入っている.窓がないのでやはり暗い感じがするが,どうせ一晩の辛抱だ.しかし空調がコントロールできず,半袖や短パンではものすごい寒い.乗船にはズボンと上着の着用が必要だ.

せっかくなので出航までに船内を見学する.土産物屋,Bar,リストランテ,遊興施設等,たった一泊にしてはもったいないくらいの施設の充実度だ.その後に屋上のデッキへ向かう.出航の様子を見ようとする人たちで既に混雑している.デッキから桟橋を見ると,船の大きさが一層よく分かる.これなら航行中そんなに揺れないだろう.18時50分頃,定刻より10分早く出航だ.出航してどんどん港や陸地から船が離れていく様子はなかなかにロマンチックだ.

ここまでくればリストランテで食事をして寝るだけだ.20時から船内のリストランテを予約し,食事を楽しむ.その後はパパ一人で屋上デッキのBarに向かい,ビールとつまみを片手にひとときを過ごす.22時にもなると屋上デッキはものすごく寒い.

翌朝,再び屋上デッキへ.心なしか湿気と暑さを感じる.カメラやビデオのレンズが曇る.これがシチリアの暑さか.到着予定時刻の9時を過ぎても港はまだ先に見える.結局40分遅れて到着,さすがにイタリアというところか.出船は非常にスムーズで,さっそうとPalermoの街に飛び出す.いよいよ楽しみにしていたシチリアドライブだ.

2010年8月26日木曜日

イタリアのフェリーを初体験(1)

今度はバカンス第二弾の話,行き先はシチリア島だ.シチリア島は最も近いところで本土から3kmしか離れていない.橋やトンネルでつなぎたくなる距離だが,南部イタリアは高速道路建設に忙しく,まだまだそれどころではないようだ.

車を入手したので,せっかくならこれをシチリア島に持ち込みたいところだ.そうなると手段はフェリーしかない.最も近い部分,Villa San GiovanniとMessinaの間には20~30分おきに運行されているフェリーで30分くらいで渡ることが出来る.しかしこのVilla San Giovanniはローマから800kmくらいの位置にあるので,せめて片道だけは長距離フェリーを使いたいと思い,どんな航路があるか,早速調べてみることに.

シチリア第一の都市PalermoにはNapoliなどから夜行フェリーが就航している.ローマから最も近い港はCivitavecchia(ローマ北西80km)で,夏期は一日一便就航しているようだ.8/15の19:00発のPalermo行のフェリーを予約することにした.予約はこの区間を手分けして運行しているSNAVかGrandi Navi Velociのホームページや,その他欧州内フェリーの予約サイトから簡単に行うことが出来る.英語での予約も可能だったはずだ.

就航しているフェリーは結構大型で,デッキ(ベンチなどに座る?),2等座席,1等座席,1等ツイン,1等四人部屋,スイートといったカテゴリーがある.ツインと四人部屋は窓の有無で値段が違う.我々は4人なので,窓無しの四人部屋にすることに.8/15のPalermo方向は既にオフピーク運賃扱いで,車一台と4人で330ユーロだった.四人部屋は二段ベッドが2つ入っていると思えばよい.トイレとシャワーは部屋に付いている.車も運ぶのだから,三つ星クラスのホテルくらいの価格だと思えばよい.

チケットはメールで送られてくる.インターネットでの説明では,「チケットを出力してチェックインカウンターに持参して搭乗券に替える,出港二時間前までに来るように」と書いてある.不安なので四時間くらい前に行ってみる.乗船予定のピアには既に10台くらいの車が来ている.私以外は全てイタリアナンバー.私よりは情報を持っているはずの彼らにとってもどこで待機していればいいのか,搭乗券を引き替えるカウンターはどこか,が分からないようで,私を含め何人かがピアにいた作業員に確認した結果を共有し,200mくらい離れたところにあったカウンターに向かう.

カウンターのオープンは17時.それまでぶらぶらしていたのだが,ふと車を止めていたところに状態を確認しに行くと,周りの車はほとんど後方に移動している.何人かに「Giaponeseがいた! 探してたよ」と言われ,彼らの指示で私も車を後方の待機場所に動かす.この辺のアレンジは係員ではなくドライバー同士が自然発生的に行っていて,これがなんともイタリアらしい.

17時,カウンターがついにオープンする.果たしてうまく言葉が通じて搭乗券を受け取ることができるだろうか.続きは次回.

2010年8月25日水曜日

ドロミテに素直に感動(3)

滞在4日目は朝からあいにくの雨.しかも結構な降り方だ.やっぱりヨーロッパの背骨に近い山岳地帯だけある.この日は天候次第でマウンテンバイクにでも挑戦してみようと思っていたのであるが,これを断念.バカンスらしく部屋でゆっくり過ごすことにした.と言うわけで何も書くことはない.

滞在5日目,夕方にベネチアからローマへのフライトに乗らなければならなかったので,午前中だけコルティナで過ごすことができる.この短い間に出来ることはロープウェーで標高の高いところを目指すことだけだ.

コルティナ近辺では,ロープウェーやリフトを乗り継げば2500m以上まで簡単に昇ることができる箇所がたくさんあるので,やはり素直に最高峰を目指すべきだろう.コルティナの西に位置するTofana山は3200m以上あり,たぶんドロミテで二番目に高い山だ.その山頂付近の山小屋まで三本のロープウェーを乗り継いで行くことが出来る.全部往復で乗ると大人20ユーロくらいだったと思う.6歳の次男は無料,長男は半額だっただろうか.それでも合計するとやはり高い.これに見合う景色が見られるかどうか.

山頂付近の山小屋へは乗継時間がほとんどなく20分もあればアクセスすることが出来る.この山小屋は標高3191mにある.日本で二番目に高い北岳(3193m)と三番目に高い穂高岳(3190m)のちょうど間の高さだ.こんな高さまで歩かずに昇ることができるのだ.朝11時半くらいだったか,気温は1度だ.

展望テラスから下界を眺める.天気は曇りで,時折雲が通過するとコルティナの街が視界から消え,雲が切れると再び美しい街が登場する.前日の雨はもちろんここでは雪だ.テラスには雪が積もっていて,あちこちに雪だるまが造られている.

山小屋にはBarがあり,みんなでホットチョコレート(パンナ付3.5ユーロ)を飲む.軽装ですっかり冷えた体が温まる.この熱を逃がさないように下界に降りたかったが,やはり足は展望テラスに向かってしまい,再び寒さと戦う.

麓の乗り場まではあっという間に到着,ここでコルティナ観光を終了し,ベネチア空港に向かう.4泊5日では半分ちょっとくらいの満喫度だろうか.それでも表題にあるように,素晴らしい景色に素直に感動できる場所だ.ドロミテはコルティナ以外にもたくさんの拠点と見所がある.機会があればまた訪れてみたいし,冬のスキーも体験してみたい.

2010年8月24日火曜日

ドロミテに素直に感動(2)

滞在二日目に,コルティナ中心部から車で30分くらい移動してCinque Torriという場所に向かう.Cinque Torriは”5本の塔”という意味だ.写真のように塔のような巨大な石灰岩が林立している.標高1700mくらいの乗り場からリフトに乗り,10分で標高2000mくらいの山小屋に到着,Cinque Torriはもう目の前だ.大人2名,子供2名の往復で30ユーロくらいだったろうか.まあまあの出費だが,その価値はある.

せっかくなのでCinque Torriに近づく.山小屋からは5分もかからないで麓到着する.Cinque Torriはロッククライミングの初級コースらしく,10人くらいが岩上りにトライしている.登頂したらさぞかし気持ちがいいんだろうと思う.我々は経験も装備もないし,何より小さい子供連れだ.ロッククライミングは彼らが大きくなって機会があればやってみようかな.

コルティナにはAdrenalin Parkというものがあり,子供達がロッククライミングのような装備を身につけてアスレチックコースにチャレンジすることができる.二日目の午後は子供達をここで遊ばせて終了.夜はホテルで紹介してもらった中心部のレストランにチャレンジしたが,味はいかにも観光地仕様,完全に期待を下回る.

滞在三日目は,もうちょっと運動しなければということでハイキングに挑戦する.場所はTre Cimeだ.Tre Cimeは3つの頂という意味になるだろうか.コルティナから車で40~50分くらいかかる場所にある.ハイキング自体はもちろんタダだが,MisurinaからTre Cimeへのアクセス道路で駐車場料金と通行料金として30ユーロを支払う必要がある.

標高2320mにある山小屋Auronzoからスタート,これはTre Cimeの裏側にあるようだ.そこからTre Cimeをぐるりと一周するのが標準コースだ.最初の目的地は次の山小屋Lavaredo,標高は2344mだ.時間は20分ほど,道も平坦で歩きやすい.次の目的地は標高2405mの山小屋Locaterri,時間は1時間程度だろうか.アップダウンがややあって,道もやや歩きづらい.最初に15分程度の上るとTre Cimeを側面から見ることができる.LocaterriはTre Cimeのほぼ正面に位置するので,歩きながら後方を向くとTre Cimeが三本並ぶ姿を徐々に捉えることができる.

子供達は元気いっぱいに歩いているのだが,運動不足の大人達の方がやや疲れ気味だ.Locaterri
からはTre Cimeにさらに近づくことができるのだが,駐車場まで2時間くらいかかりそうなので,これをあきらめて来た道を戻ることにした.それにしても日本では決してみることが出来ない景色に素直に感動した.

Tre Cimeではドイツ語をたくさん聞いたし,駐車場でもドイツナンバーの車をたくさん見かけた.確かに案内サインはイタリア語とドイツ語の併記だし,Locaterriではドイツ語のDrei Zinnenの方が先に書いてあって面白い.