2010年10月26日火曜日

過ぎ去った夏が懐かしい

今週から気温が一段と下がってきた.朝晩はついにジャケットの上に薄手のコートを着て外出している.しかもなかなか太陽が出てこない.毎日一度は雨が降ってもなぜか傘をしばらく差していなかったのだが,今朝は久しぶりにカバンから取り出すはめになった.

9月中旬くらいまではまだまだ泳ごうと思えば泳げる気候だった.それがわずか一ヶ月でこんな状況だ.ローマはまだましで,ミラノはもっと寒いようだ.このブログを書いている午後6時過ぎ,外は既に暗くなり始めている.気分は何となく沈みがちで,基本的に暑さの苦手な私が過ぎ去った夏を懐かしむ感情を持っている.

わずか半年しか経験していない私ですらそう思うのだから,多くのイタリア人,ヨーロッパ人もきっと同じ感傷に浸っているのだろうと思う.「だから彼らは短い夏にあんなにはしゃぐのだ」と思わず納得してしまった.

9月中旬の夏の完全な終焉から,道路の交通量も非常に増えている.バカンス前の5月より出勤にかかる時間が明らかに長くなっている.しばらく来ない夏,仕方なく真面目に仕事に向かうといったところなのだろうか.

さて,明後日から東京に出張なので更新を中断します.11/2夜にローマに戻りますので,3日以降に再開します.

2010年10月25日月曜日

子供達の言語上達の早さ

先週の土曜日に,日本人学校で文化発表会があった.小学部3年生以上は,日本語で演劇をしたり,課題を発表したりしていたのだが,小学部1,2年生は,イタリア語で「はなさかじいさん」を演じるというのだ.しかも演技しながら30分近くも行うのだ.

最初これを聞いた時に,「いくらなんでもちょっと難しいんじゃないか?」と思っていた.1年生の我が家の次男は,本番の一ヶ月くらい前に,学校からCDを渡されて,それを聞きながら台詞を覚えていた.しかし,最初は悪戦苦闘していた.

それでも,練習する内に,きちんと覚えるものなのだ.しかも私なんかよりも格段に発音がいいので,ちょっとうらやましくなる.40歳から覚えるイタリア語は,その話し方は完全に日本語的だ.本人は必死で強弱やアクセントを付けているつもりなのだが,聞いている方は日本語的のっぺりな話し方に聞こえているはずだ.

さて,本番.1,2年生で10人,誰かは失敗したり,緊張して台詞が出てこなかったり,といったアクシデントがあると思っていたのだが,我が子を含めて,誰も一度もとちっていなかったのには,感心を通り越してあきれてしまった.発音やアクセントも素晴らしい.やはり発音に関しては,小さい頃からやればそれなりになると実感してしまった.

2010年10月21日木曜日

野菜の量り売りシステムで考えること

こちらでは,スーパーで野菜を買う時,例えばトマトを買いたければ,ビニール袋にトマトを必要なだけ入れて,コーナーに数台は置いてある量りに載せ,kg当たりの単価が示されているボードにある番号(トマトは○○番,レタスは××番というコードが付いている)を選ぶと,品名と値段入りのバーコードのシールが出力される.これをビニール袋に貼ってレジに持って行けばよい.

日本では,野菜は予め同じ量にパッキングされているか,出荷時に大きさがある程度揃えているようなので,ネギは一束○○円,しめじは一袋××円という具合に,好きな量が選べない.しかも,たぶん一パックが家族四人を想定した量になっていて,一人暮らしや子供がいない世帯にとっては不都合が多い.

この事前パッキングや,農家が規格を意識して大きさの揃った形の良い味の統一された生産物を作るために手間をかけることによって,価格が高くなっている気がしてならないのだ.

こちらでは,例えばメロンが安いことはこの前書いたが,その替わりに買ってみないと味が分からないのだ.たまにものすごく味の薄いものを買ってしまったりする.品質管理が徹底されていない替わりに安いのだ.しかし,こちらの料理家のアドバイスでは,匂いで甘みを判断するらしく,購入者側の知識で安くておいしいものにありつくことができる.

最初に紹介した「セルフ量り」も,小売り価格を下げるのにそれなりに貢献しているのだろう.それにしても,イタリアだからきっと重量をごまかしている輩が多いのではないかと心配になる.密かにたまに観察しているのだが,今のところそのような現場を目撃していないので,何か大きな抑止力が存在するのだろうか.ばれたらどんな罰則があるのか(バスや地下鉄のキセルは50倍の罰金だが...),どのくらいのインチキ率なのか,レジでチェックが効くのか,興味は尽きない.

2010年10月20日水曜日

ローマで初テニス

今日は唐突にテニスの話.大学時代にテニスをかなりやり込んだ時期があるのだが,大学卒業後はほとんどやっていなかった.二年くらい前に,健康管理のために,またテニスをやろうと思ってラケットを購入していたのだが,実際はなかなか時間がなくて実現できないでいた.ローマに来る時もテニスはやらないだろうと思い,ラケットは日本に置いてきた.それがちょっとしたきっかけから急にテニスをやることになったのだった.

イタリアではテニスは密かに盛んなのかも知れない.ほとんど目立っていなかったが,今年の全仏オープン女子はイタリアのプレーヤーが優勝しているし,女子のフェド杯は昨年に優勝,今年も決勝に駒を進めているようだ.ローマでは5月に比較的大きなテニストーナメントがあるのだが,クレーコートということもあり,6月の全仏オープンの前哨戦となっているらしい.少しくらいは見ておけば良かったとちょっと後悔.

今週の月曜日に,今回誘って頂いた同年代の男性3人組と夜8時にテニスコートで合流して,夜10時までナイターでテニスをした.場所は日本人学校近くの大きなテニスクラブだ.ここでは600ユーロくらいの年会費を払えば,好きな時間にテニスを楽しむことが出来るそうだ.ただし,レッスンも入っているため,実際は夜しか予約が取れないらしい.たぶんビジターでも1時間10ユーロくらいで借りれるのだと思う.横浜の自宅近くのテニスコートを借りると確か1時間4000円くらいかかるので,はるかに安い.

コートサーフェスはやはりイタリアで主流のクレーである.久しぶりの身にとっては足腰に優しくてよい.全員ほぼ同じ実力を持つメンバーでテニスを楽しむことができて,数年ぶりぐらいに本格的な運動をしたという満足感に浸ることが出来た.現在は想像通り,激しい筋肉痛で苦しんでいる.

ちなみに,大型ショッピングセンターなどに入っている大型スポーツ店DECATHLONでテニスラケットを購入しようとすると100ユーロ出せば結構いい物が買える.日本では20,000~30,000円くらいするので,道具も安いようだ.

2010年10月19日火曜日

ローマと東京:物価の比較(肉と野菜編)

こちらに来て思うのは,野菜や肉が大変安いことだ.決して豊かな財政条件で滞在している訳ではなく,子供達の食べる量が増えている状況の我々にとっては大変助かる.

どんな世界でも,食料品の購入先は,①大型チェーンのスーパー,②街角の八百屋・肉屋,③大型市場の三種類であることには変わりない.日本の場合は,最も身近な存在である②の存在感がないことが大きな問題だろう.最も安く購入できる③は立地条件が悪く,気軽に買い物が出来る状況にない.②は品揃え,価格とも①に全く歯が立たない.

それでも日本のスーパーで国産の豚肉を購入しようとすれば,せめて100g当たり150円くらいの価格帯でないと安心できない.牛肉に至っては,国産は特売でも100g当たり300円台後半だ.ローマでは,豚肉はどんなに高くても1kg当たり7ユーロくらいだ.牛肉は1kg当たり10ユーロくらい.肉の種類も七面鳥や仔牛(これはうまい),ラムまでと種類も豊富だ.私は経験がないのだが,街角の肉屋で買っても同じような価格であるらしい.そう,ローマでは東京の三分の一くらいの価格で肉が買えるのだ.ちなみに,価格表示はkg単位である点が面白い.日本の価格帯だと,kg単位の表記では消費意欲が薄れるリスクが高そうだ.

野菜はもっとラジカルに安い.スーパーではサラダに使うような青物野菜が1kg当たり2ユーロ弱で,②の中でもディスカウント指向の強い八百屋では,1kg当たり1ユーロしないのだ.根菜系も似たような単価か.果物は,メロンが1kg当たり2ユーロ前後,ブドウやリンゴなど他の果物も似たような単価である.日本でレタスを買うと,安い時でも一つ200円くらい,天候不順なシーズンだと300円くらいした記憶がある.感覚的には五分の一以下の価格である.

子供達には,「日本に帰るとこんなに肉が買えないから,今のうちにたっぷり食べておくように」と言っている.私も日本ではこんなに気軽にサラダが食べられないと思い,野菜中心の生活を送っている.

2010年10月18日月曜日

街中でジャンパー姿が急速に増える

10月に入ってからはやや厚手のジャケットと長袖シャツという出で立ちで出勤している.最高気温は20度以上,自宅を出発する朝8時前は15度くらいで,曇り空だがそんなに湿気を感じず,午後と夜中にパラパラと雨が降るというような気候パターンだ.9月までとの違いは,サングラスを全くしなくなったことだろうか.

今朝も8時前に子供達と一緒に自宅を出発したのだが,先週と同じ格好では明らかに寒かったのだ.街中では急速にジャンパー姿の人々が増えていた.今日のオフィスは,ジャケットを常時着ていないと寒くて仕方がなかった.それと手が悴んで,キーボードを叩くのにやや難儀したほどだ.

東京の11月中旬くらいの気候という感じだ.春から夏への移り変わりの時にも感じたのだが,ローマの季節の感じ方は東京よりも一ヶ月ほど早いようだ.11月の声を聞く頃には,早くも外出時にコート着用になるのだろうか.

2010年10月16日土曜日

高速道路料金所における無人ブースの不思議

イタリアの幹線高速道路は基本有料である.そのため,日本のように出入口には料金所なるモノが存在する.TELEPASSというETCに相当するシステムがあるが,その利用率は大変低い.ハイウェイカードのようなシステムもあるようなのだが(今度仕事で有料道路制度をちゃんと調べます),これも利用率が高くなさそうだ.それ以外は日本のNEXCOのように,入口で通行券を受け取り,出口で利用距離に応じた料金を支払う方式である.この利用者が圧倒的に多く,日本ではほとんどお目にかかれなくなった集約料金所(例えば東名で言えば東名川崎インター直近にある本線上の大型料金所のこと)の渋滞が健在である.

出口で料金を支払う時に,有人ブースと無人ブースがある.有人ブースでは通行券を渡して表示された料金を支払う.50ユーロのような高額紙幣を出すとイヤな顔をしてブツブツ言っているが,きとんとお釣りはくれる.私のこれまでの感覚的な観測によれば,1台当たりの所要時間は15秒程度で,1分当たり4台くらいは通過できる.

無人ブースでトラブルがあるとやっかいなので,つい最近まで有人ブースを必ず選んでいたのだが,昨日間違えて無人ブースに並んでしまった.おそるおそるマシンの前に辿り着いて観察すると,通行券を指定場所に投入し,表示された料金を紙幣やコインの投入口に入れるとゲートが開き,お釣りと領収書を受け取って退出する仕組みで,別に奇抜なモノではなく一安心.100ユーロ以上の高額紙幣は使えず,コインも2ユーロや5セント以下が使えないといった制約があるらしく,紙幣もしわくちゃだと投入が難しいようだが,あまり壊れているところを見たことがないので,支払機はそれなりに信頼性がありそうだ.

しかし,支払機の前に来て通行券を投入してから,お金を探し始めるドライバーが多いことには閉口した.結構な距離を乗っても10ユーロもしないのだから,最初からユーロコインや5ユーロ札を用意しておけと言いたくなる.これも後ろの行列を全く気にしないイタリア人の真骨頂だ.

結局,無人ブースでは一台通過するのに30秒くらいかかるのだ.有人ブースよりも圧倒的に効率が悪い.普通は省力化とスピードアップのために機械化をするはずなのだが,ここでは単に収受員が楽をするための支払機導入になっているのではという気がしてならない.