2011年3月10日木曜日

あきらめていた滞在許可証をようやくゲット!

ローマ出発まで一週間を切った.完全にイタリア生活を満喫し,まだ帰りたくないと本気で思っているが,来年度のことを考えると仕方がない.最後は滞在許可証問題である.

私自身は9月中旬,同行家族は年末に審査を終え,後は発行を待つばかりになっていた滞在許可証.私は3ヶ月後に,家族は2ヶ月後を目処に発行されると言われていた.携帯番号を聞かれ,「SMSで受け取りの連絡が行く」と伝えられていたが,一向にその連絡が来ないのだった.

1月に大使館の方と仕事をしている時に,「まだPermessoが発行されていない」というと,イタリア人女性秘書が「引換券のIDでインターネット上で状況をすることができます」」と教えてくれたのだった.審査時にそんなことは一切聞いていないゾ.「私が大使館でその担当なので早く発行されるようにお願いしてみます」とのことだったので,とにかくお願いすることにした.

彼女に国家警察とやりとりをしてもらうが,「印刷に回っているかどうか調べます」と言う返答があってから何の情報もない.三週間ほど前まで,定期的にPolizia di Stato(国家警察)の専用サイトにアクセスして状況をチェックしていたのだが,ずっと「まだ印刷中」との表示だった.「これはもうだめだな」と感じて,しばらくサイトをチェックしていなかった.

昨日朝,ふとサイトにアクセスしてみる.すると,「受け取り可能」と表示されているではないか! 後は家内の分だが,こちらも受け取り可能との表示だ.やはり大使館からのプッシュが効いたのか? 結局SMSでの連絡は入っていないが,どうなってるんだろうか? いずれにしても,居ても立ってもいられず,家内を連れて指定の警察署(これは自宅に結構近い)に急行する.

審査時にあんなに混雑していたので,受け取りもそれなりに混雑するのだろうと思っていたが,結果から言うと混雑もなくすんなりと受け取ることが出来た.受け取りに当たって,再度厳密にチェックされたり,難癖を付けられるのだろうと「期待」していたが,「そんな緩くて大丈夫?」と心配するくらいに,あっさりと受け取れたのだった.

それにしても受け取った滞在許可証は,その苦労をあざ笑うかのような貧弱な作りである.一応プラスチック製でICチップも入っているが...もっともイタリア人達の持っている個人IDカードは何と紙製なので,それよりは丈夫そうだ.

残り一週間を切って,めでたく「正式な合法滞在」の実現である.やれやれ.

ローマ日本人学校のふれあいの会

3/5のお昼に,日本人学校の「ふれあいの会」というイベントがあった.先生方を囲んで年に一度,ランチを共にするという主旨らしい.この日の朝に飛行機が遅れることなくベトナムから到着し,無事参加することができた.先生方や親たちと最後にいろいろと話をすることができ,この1年間の思い出が思わず頭によぎる.

この会に限らず,日本人学校には先生と親が,あるいは親同士が親睦を深められる機会が非常に多い.たった1年しかいない身にとってこれは大変ありがたいことだ.お陰で一家揃って大変楽しい滞在を過ごすことが出来ている.パパやママ達はイタリアという厳しい環境で生き抜いているだけあって自分を強く持っている人が多いし,話すとなかなか楽しいことが多いのだ.

普通の学校と違って,先生方のお子さんも学校の生徒さんという,極めて狭い世界である.例えば,うちの長男のクラスメートのパパは次男の担任,次男のクラスメートのパパは教頭という具合だ.こんな世界で先生方は距離感の取り方に大変苦労されているのだと思う.

生徒達も小学1年から中学3年まで横(同学年)だけでなく縦のつながりがものすごく強い.これは都会の小・中学校では決して体験できないので,我が家にとって非常に貴重な体験だ.特に,高学年の子たちの面倒見の良さに感心するが,子供達の性格と言うよりは環境がそうさせているのだと思う.日本の小学校ももっと縦割りの教育を取り入れてはどうかと思うくらいだ.

2011年3月6日日曜日

何とも杜撰なフィウミチーノ空港の出入国審査

ベトナム出張から帰ってきた.滞在許可証は依然として出来上がったという連絡を受けていないが,私だけなら1年間のMulti-entryのビザを持っているので,出入国には問題はない.

今回は,滞在中初めて,ローマのフィウミチーノ空港で出入国審査を受けた.出国の時は,わずか数秒で終了.ろくに中身を見ずに,出国スタンプを押しただけだ.しかし,受け取ってから後で確認してみると,押されているはずのスタンプがどこにも見あたらないのだった.きっとインク切れだったのかも知れない...

今度は戻ってきて入国審査だ.驚くことに担当官は,パスポートの最初のページを全く確認せずに,スキャナーで読み取ることなく(これは他のシェンゲン国でも同じかも知れない),私の顔をほとんど見ずに,ビザのページを一切確認せずに,入国スタンプを押していた.しかもスタンプのないページのど真ん中に斜めに押されている.

この入国時の担当官の対応には正直言って驚きを覚えた.これなら他人のパスポートでも余裕で入ることができてしまう.日本人ならそんなことはしないと高をくくっているのかも知れないが,ものすごく杜撰だ.テロ対策などはどうなっているのだろうか?